【妄想・100年後の小林よしのり伝説】
久々に作品ご紹介です!
何百年…いや、何千年かも知れない。永い、永い時を生き続けている「存在」がいる。
彼――意識と肉体ともに、性別は男である――は、これまで多くの人々の生や死を眺め、関わり、いくつもの屍を越えてきた。
だからこそ、彼の佇まいや雰囲気は、孤高そのものなのである。
巷に伝わる、彼の幼年から現在までの姿やエピソードはすべて、彼が周囲の記憶を操作し続けて生まれたものである。
彼の本当の姿かたちを、実は誰も見たことがない――。その胸の内の深淵たるや…。
しかし、いかに外見を変えようと、すべてを見透かすような瞳はそのままである。
それはいつの時代も人々(特に女)を魅惑し、愛憎を呼び起こし、いくつもの城が傾くことになった。
(その威力を制御するため、現代は眼鏡をかけていると言われている。)
彼は、老いの速度が緩やかに見える。しかしその実、彼はけっして年をとらない。
我々とは逆で、人々の前では老けて見えるように努力し続けなければならないのだ。
そして、ひとつ役割を終えるごとに、彼は常に「死」という演出をもって、歴史から姿を消す。
その際には、すべての人々の記憶をも――
消えては現れ、現れては消える。それを幾星霜も繰り返している男。
彼は今、自らを「小林よしのり」と名乗っている。
常にそうであったように、彼の周りには多くの人々が集った。
彼の伝説を、100年後も語り継ぎたいと、その者たちは夢想した。
そして、現代においても――
それが、「門下生」と呼ばれる者たちである。
(だふねさん)
文章力のある人だなあ。
物語として読ませてくれて、
このまま大長編大河漫画に突入してほしいくらいです。